京都愛宕山

「愛宕」の由来

愛宕神社の祭神、カグツチ神(火神)が誕生の時、母神イザナミを焼き殺したので、仇子(あだこ)といったのが起こりだという俗説。
あるいは、タイマツを持ってくる儀式があるので、アイヌ語のATok(燃ゆる束を持ってくる)のこと(中島利一郎)。レプチャ語、a・tyak(山頂)がアタゴに(安田徳太郎)。聖所とか拝むところを沖縄ではウタキというので、ウタキ→オタギ→アタゴとなる(志賀剛)。
愛宕山麓と周辺は、嵯峨仇野(化野)につづく奥山で、古来の葬送地であった。そこから「アタ」「アダ」ははかない、虚しいという意味、「コ」「ゴ」は、そこ、ここの「処」(場所)だから、はかないところ、つまり墓地だとする(沢潔)。
さまざまな説があるようだが、個人的には、俗説が一番最もらしいと思う。


大杉谷から京都市街を望む
大杉谷からの風景