10月9日正午過ぎまで、京都市内の診療所にて外来業務。午後1時過ぎにJR京都駅で妻子と落ち合う。新幹線乗り場へ。13:46発ののぞみに乗る予定。そこまでは極めて順調で、ルンルン気分だった。台風22号が接近していたが、京都は雨風ともに大したことがなく、楽勝ムードだったのだ。ふと見上げた電光掲示板には「台風接近により、運行停止も考えられます。本日のご旅行はお控え下さいますようお願いいたします」と赤字でテロップが流れていたが、お蝶夫人♪と共に「大げさやなぁ〜」と苦笑いしていた。13:46発ののぞみの一本前のこだまがホームに入ってきた、その時!「台風接近により、静岡方面で暴風雨のため新幹線が停止しました。現在ホームに入っているこだまはしばらく運転を見合わせます」という場内アナウンスが流れた。仕方がないので、待合室に移動。しかし、全然動き出す気配はない。「復旧の見通しは、全く立っていません」とのアナウンスが時々流れるのみ。
2時半頃、ようやくこだまが動き出す。ただし、名古屋までの折り返し運転。その後、私たちが乗るのぞみがようやく京都駅のホームに入る。よしよし!てな感じで乗り込んで、席に着く。背もたれのあるいすなので、ちょっと落ち着く。しかし、これこそが地獄の始まりだったのだ!(>_<)
午後4時になっても、のぞみは全然動く気配なし。関東地方が台風の暴風域から脱しないことには、それどころではないのだ。当然の事ながら、旅行自体のキャンセルを考えるようになっていた。あるいは、今日はいったん自宅に帰って、明日の早朝に藤沢に向かう案など、いろいろ検討した。しかしダイゴは「僕は行く!」の一点張り。どんなに説明しても聞かない。お蝶夫人♪は、どちらかというと、いったん退却して明日再出発の案。私はというと、旅行自体をまた別の日程で考え直す、つまりキャンセルを考えていた。
三者三様で、一時険悪なムードになる。ダイゴの意見を一番に尊重したいが、やっぱり、ダイゴ自身がそれに耐えられるかどうか。想像を絶するストレスになるはずだから。相当苦吟した結果、このままのぞみに乗って藤沢に向かうことになった。ダイゴにとっては、相当過酷な行程になると思われたが、自分が主張したこと。とりあえず、私たち両親が彼をしっかりフォローしてやることで、なんとかこの大きなハードルを越せたらいいと思った。